WHATISAI序章

AIに感じる、
あの「あれ?」の正体

あなたはきっと、AIを使っていて何度も「あれ?」と思ってきた。その違和感は、あなたの勘違いではありません。 そして驚くことに、その数えきれない「あれ?」は、たった3つの仕組みでほぼ説明がつきます。

まず、身に覚えのある話からこんな「あれ?」、ありませんでしたか

あれ? ①

堂々と、間違える

議事録を要約させたら、誰も言っていない発言をでっち上げた。しかも、自信たっぷりに。

あれ? ②

毎回、答えが変わる

まったく同じ質問をしたのに、昨日と今日で違うことを言う。どっちが本当?

あれ? ③

聞き方で、別人になる

少し言葉を足しただけで、急に的確になったり、的外れになったり。なぜ?

多くの解説は、ここで「AIは賢いので…」「AIは時々間違うので…」と、ふわっと済ませます。でも、それではあなたが次に出会う「あれ?」には対処できない。新しい違和感のたびに、また誰かに聞くしかなくなる。

この本がすること答えではなく、「レンズ」を渡します

この本は、AIにまつわる用語を暗記する教材ではありません。目指すのは、あなたが自分の目の前の課題で出会う「あれ?」を、自分の言葉で説明できるようになること。そのために、繰り返し使える3つのレンズを渡します。

レンズ①

AIは「次の一語の確率」を予測しているだけ

事実を調べているのではない。だから、知らないことも自信満々に答える(→ 第1章)。

レンズ②

文脈(プロンプト)が、その確率を作り替える

だから、聞き方ひとつで答えの質が激変する(→ 第2章)。

レンズ③

確率から一語を「選ぶ」とき、ブレが入る

だから、同じ質問でも毎回ちがう答えになる(→ 第3章)。

この3つさえ手に入れば、さきほどの「あれ?」は全部、自分で解けます。それどころか、終章では、巷でよく聞くRAG・LoRA・推論モデル・エージェントといった言葉まで、この同じレンズで見抜けるようになります。

この本のひとこと

魚をもらうのではなく、釣り方を持って帰る。
それが、いちばんの「わかった」です。

── では、いちばん根っこのレンズ①から。「AIは結局、次の一語を当てているだけ」という話から始めましょう。